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- 作者: 近藤史恵
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2002/12
- メディア: 文庫
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この物語もやはり登場人物には悶々するのだけど、近藤本を読み慣れてきたからか、この物語自体が私の性に合ったのか、悶々はするけど結構好きな感じ。
作者の初期衝動的なものを感じるのも大きいかもしれない。
典型的な探偵小説のように、序盤は今泉が他の事件をスムーズに解決したかのような展開があるのだけど、次第に探偵らしからぬ事になってきてどうすんだよこれ犯罪じゃん状態で、実はこういう事だったのだ!というびっくりな事情が。
事件の中心人物である火夜と、その他の登場人物を結ぶ不条理とも思える感情の流れが、なんでそうなっちゃうんだよと思いつつも意外とすっと受け入れる事ができた。個人的には精神的にぐっさりされる小説。いたきもちいい的な。