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巴之丞鹿の子―猿若町捕物帳 (幻冬舎文庫)

猿若町捕物帳シリーズの1作目。千陰と、梅が枝姐さんや巴之丞との出会いとなる事件。
幻冬舎版は表紙がイラスト。どっちかというと、風景写真の光文社版のが好きだな。イメージが固定されなくて。
このシリーズも1冊で話が完結しているので、どの巻から読んでもいいけど、やっぱ刊行順に読むのがベストだなと。
人気歌舞伎役者の巴之丞が舞台で身に付けている巴之丞鹿の子と呼ばれる帯揚げが凶器として使われる連続絞殺事件を追うパートと、お袖と小吉のSMカップルのパートが交互に進んでいき（この時代、SM的なものって一般的じゃなかったんだろうか？）、最後に収束していくんだけど、結局SMって何だったんだよと･･･別にSMじゃなくてもよかったんではと少し思ったけど面白かったからいいや･･･。
シリーズ全体を通して描かれるであろう梅が枝と巴之丞の関係にどう決着を付けるのか付けないのか、この2人に間に何が隠されているのか、気になって仕方がない。